2015年7月10日金曜日

一心不乱に練習中

 

毎週木曜日には、体育の授業でナショナルセーリングセンターのプールをお借りし、午後の2時間続きで水泳を行ってきました。しかし今週は、学校からナショナルセーリングセンターまでの道のりの途中で集会が予定されていることから、学校での体育に変更となりました。道路が封鎖され、市内が騒然とすると、安全確保が難しくなります。「残念ながら、明日の水泳は学校で跳び箱とマットに変更です」と前日の帰りの会で伝えると、児童生徒の反応はまさに悲喜こもごもといった感じでした。「やったー!練習できる」と歓声を上げるのは6年生男子。台上前転がなかなかできない女子は静かに床に崩れ落ちていました。とにかくも、七夕夏祭りまで時間はありますが、夏休みを挟むため練習に当てられる時間と考えると多くはありません。整列して、練習開始です。
 
まずはシンクロの練習。練習を重ねて、かなり上手になりました。跳ぶタイミングだけでなく、踏切のタイミング、回転のタイミングなど、やればやるほど上手になっていく様が見て取れます。スタートのタイミングは、前の友人の着地。見逃してはスタートがずれてしまうため、集中力と緊張感も高まります。
 
続いて技量別に七夕夏祭りの発表に向けて個人練習。跳び箱の技では開脚跳び、閉脚跳び、台上前転、横跳びを、マット運動の技では前転、飛び込み前転、側方倒立回転(いわゆる側転)を、それぞれ練習中です。6年男子グループは、ちょっと休む時間も惜しいように、どんどん跳んでいきます。ちょっとでも姿勢が悪かったり、回転が足りなかったら「あー、もう一回!」とつぶやき、すぐに走って助走開始位置で準備の姿勢をとり、意欲は十分。8段の開脚跳び、側転の練習としての壁倒立、マット手前側端から数メートル先に目印をおいての飛び込み前転など、難しい課題に自分からどんどん取り組んでいます。
 
台上前転グループも、スモールステップで上達してきました。台の上で前転することを難しくしているのは、台から落ちたり、台の上で前転の姿勢を崩してしまうのではないかという恐怖心です。そのため回転の勢いが足りず、最後まで回れなかったり、回転の途中で崩れてしまったりという失敗が続きました。そこで行ったのは、恐怖心を覚えない状況での台上前転練習。マットを重ねて少し高い状態を作り、コーンを二つ置いて幅を決め、その間で前転をすると、すんなりできます。もう少し高いマット3枚重ね、さらに跳び箱1段、2段と、個別指導で着実に自信を積み上げました。技の完成までもう少しという状況。
 
成長著しいのは、開脚跳びと前転の練習をしたグループ。開脚跳びでは踏切の足が合わず、助走の勢いが失われてしまい、どうしても跳び箱を跳び越えることができず、台の上に座ってしまう失敗が続きました。また前転では回転はできても、そのまま足の裏を付けてしゃがむ姿勢を取ることはできませんでした。横に崩れてしまったり、マットの上に寝転がってしまったり。なかなかうまくいきません。しかし個別に指導し本当に粘り強く練習を重ねる中で、くるっと回った前転がピタリと決まります。「やったね!」と大きな声は、担当していた教員の声。本人はあっけにとられて、でも笑顔がこぼれました。それ以降は何回やってもきれいに回転でき、あれだけ苦戦していたのがうそのよう。苦手意識の払拭ができたようです。
 

みんなで行った飛び込み前転では、マットに目印をおき、さらに横になった人を飛び越えての練習を行いました。横になっている方にも緊張の一瞬。恐怖感はあっても、やってみると意外とできるものです。緊張と恐怖心を克服して、練習を重ねました。
 
最後は本番同様、それぞれの技を連続して行う練習をしました。やればやるほど上達していくKJSのみんな。まだまだ完成まで道のりは遠いですが、歩みは着実です。2時間の練習後の充実感はとても大きなものがありました。全身汗でどろどろになりながらも、終わりはみんな笑顔です。これからの練習にも、ますます熱が入ります。