2015年6月24日水曜日

暑い日のバナナ園

 
カラチは連日40度を超える暑い日が続いています。今日6月23日はカラチタイムで、バナナ園にお邪魔しました。学校から約1時間の道のり。朝の会が終わったらすぐにエアコンが直った一号バスに乗り込み、カラチ東部のバナナ園に向けて出発します。

だんだん人家が少なくなり、水が涸れた川を見下ろしながら乾いた荒野を進むと、木々が茂る一角にたどり着きました。車を降りて周りを見渡すと奥にバナナが植えられているのが分かります。そのほかミント、サトウキビ、パパイヤなどの畑もあり奥行きが分かりません。かなり広大な農場のよう。園のみなさんに挨拶をして、早速うっそうとしているバナナの林に案内してもらいます。

高さ2メートルから10メートルくらいになるバナナの木。ここのバナナの木はそれほど高くなく、だいたい2メートル~3メートルくらいです。バナナの「木」は正確には「草」と表現するのが正しい、というのも後からわかりました。そこから大きな葉っぱが横に手を伸ばすようにたくさん生えてくるため、それをかき分けて進むのが一苦労。また足下には畝があり、そのでこぼこが進むのを妨げます。さらにこの時期、バナナの木には蛇がいると教えてもらいました。蛇にびくびくしながら、葉っぱをかき分けながら、畝のでこぼこに躓きながら、そして汗をふきふき、1列で奥に入っていきます。

すると大きな鳥のくちばしのような茶色い花が、下向きにいくつも垂れ下がっていました。その花を取り巻くように、たくさんのバナナが実っています。まだ緑で食べようにも堅そうですが、形はよく見るバナナでした。小さいものがずらっと並んでいるのをよく見てみると、ひとつひとつのバナナの先に花の枯れたような小さな塊がついています。大きいものはもうすっかりバナナの房の形に成長していて、木が重そうにたわんでいます。

じっくり眺めた後は、いよいよ房を切ることに。園で働くお兄さんにバナナの太い茎を切る刃物を借りてみたものの、なかなかうまく切れません。交代で切りますが、バナナよりむしろ手を切ってしまいそう。刃物も日本では見ないような湾曲したのこぎりのような形で、使うのにこつがいりそうです。ようやく切れても今度はその房の集まりを持ち上げることすら難しい重さ。結局お兄さんが持っていってくれました。

暑いバナナの森を出て、休憩しながら質問タイムが始まります。「バナナの木から一年に何回バナナができるんですか」という質問には、「1年に1回収穫します」という答え。「水はどのくらいの割合であげるんですか」と質問したら、「週に1回です」と教えてくれます。「この広いバナナ園で何人が働いているんですか」という質問の答えは「4人です」。この答えに対する反応が一番大きく、みんなからは「へー」「あんな広いのにたった4人」と、驚いた様子が見えました。

質問タイムの後は試食タイム。そして思い思いに農場を見学しました。普段口にする黄色いバナナが登場します。甘いバナナがどのように作られているかわかってから口にすると、おいしさもひとしお。あっという間に食べてしまいました。

最後はごあいさつ。「アープカボホットボホットシュークリア」と農場の皆さんにいつものように元気に挨拶しました。そして記念撮影。暑い中での活動でしたが、水をごくごく飲みながらみんな元気に、それぞれ疑問を解決しつつ、また一つカラチに詳しくなって学校に帰ってきました。農場の皆様および関係者の皆様に感謝申し上げます。ご協力ありがとうございました。