2015年6月30日火曜日

七夕夏祭りに向けて練習中


 業間体育では、夏祭りでの発表に向けてマットと跳び箱の練習を行っています。今日は跳び箱とマットを連続で行う練習をしました。4月から5月の業間体育では一つ一つの技の精度を高める練習を行ってきました。しかし、夏祭りではみんなでタイミングを合わせて飛んだり、次々と技を繰り出す形式で学習発表を行う予定です。そのためテンポ良く続けて跳んだり回ったりすることが必要となります。開脚跳びまではみんな続けてスムーズにできました。しかし台上前転、台上前転に続いての前転となると、みんな一苦労。とてもテンポ良くとは行かず、時に意気消沈する姿も見られました。でもみんなで完成させるという目標を持ってみんなで取り組むマット運動と跳び箱運動は、個人の目標達成を目指した4月5月のそれとはまた違い、みんなでハードルを越えるために協力するという良さがあります。気温は今日も35度近い暑さでしたが、最後まで汗びっしょりになりながら、粘り強く頑張りました。

 
しかし始まったばかりの発表に向けた練習。完成までの道のりはまだ遠そうです。少ない練習時間を目一杯使って、高い目標に向かってみんなで頑張る姿がしばらく見られそうな、カラチ日本人学校です。なお9月19日(土)がカラチ日本人学校七夕夏祭りの本番です。皆様のお越しをお待ちしております。


2015年6月26日金曜日

カラチタイム便りです

 本校では総合学習カラチタイムを終えたら、その都度活動の様子をまとめたカラチタイム便りを作製しています。ブログと併せてご覧ください。


2015年6月24日水曜日

暑い日のバナナ園

 
カラチは連日40度を超える暑い日が続いています。今日6月23日はカラチタイムで、バナナ園にお邪魔しました。学校から約1時間の道のり。朝の会が終わったらすぐにエアコンが直った一号バスに乗り込み、カラチ東部のバナナ園に向けて出発します。

だんだん人家が少なくなり、水が涸れた川を見下ろしながら乾いた荒野を進むと、木々が茂る一角にたどり着きました。車を降りて周りを見渡すと奥にバナナが植えられているのが分かります。そのほかミント、サトウキビ、パパイヤなどの畑もあり奥行きが分かりません。かなり広大な農場のよう。園のみなさんに挨拶をして、早速うっそうとしているバナナの林に案内してもらいます。

高さ2メートルから10メートルくらいになるバナナの木。ここのバナナの木はそれほど高くなく、だいたい2メートル~3メートルくらいです。バナナの「木」は正確には「草」と表現するのが正しい、というのも後からわかりました。そこから大きな葉っぱが横に手を伸ばすようにたくさん生えてくるため、それをかき分けて進むのが一苦労。また足下には畝があり、そのでこぼこが進むのを妨げます。さらにこの時期、バナナの木には蛇がいると教えてもらいました。蛇にびくびくしながら、葉っぱをかき分けながら、畝のでこぼこに躓きながら、そして汗をふきふき、1列で奥に入っていきます。

すると大きな鳥のくちばしのような茶色い花が、下向きにいくつも垂れ下がっていました。その花を取り巻くように、たくさんのバナナが実っています。まだ緑で食べようにも堅そうですが、形はよく見るバナナでした。小さいものがずらっと並んでいるのをよく見てみると、ひとつひとつのバナナの先に花の枯れたような小さな塊がついています。大きいものはもうすっかりバナナの房の形に成長していて、木が重そうにたわんでいます。

じっくり眺めた後は、いよいよ房を切ることに。園で働くお兄さんにバナナの太い茎を切る刃物を借りてみたものの、なかなかうまく切れません。交代で切りますが、バナナよりむしろ手を切ってしまいそう。刃物も日本では見ないような湾曲したのこぎりのような形で、使うのにこつがいりそうです。ようやく切れても今度はその房の集まりを持ち上げることすら難しい重さ。結局お兄さんが持っていってくれました。

暑いバナナの森を出て、休憩しながら質問タイムが始まります。「バナナの木から一年に何回バナナができるんですか」という質問には、「1年に1回収穫します」という答え。「水はどのくらいの割合であげるんですか」と質問したら、「週に1回です」と教えてくれます。「この広いバナナ園で何人が働いているんですか」という質問の答えは「4人です」。この答えに対する反応が一番大きく、みんなからは「へー」「あんな広いのにたった4人」と、驚いた様子が見えました。

質問タイムの後は試食タイム。そして思い思いに農場を見学しました。普段口にする黄色いバナナが登場します。甘いバナナがどのように作られているかわかってから口にすると、おいしさもひとしお。あっという間に食べてしまいました。

最後はごあいさつ。「アープカボホットボホットシュークリア」と農場の皆さんにいつものように元気に挨拶しました。そして記念撮影。暑い中での活動でしたが、水をごくごく飲みながらみんな元気に、それぞれ疑問を解決しつつ、また一つカラチに詳しくなって学校に帰ってきました。農場の皆様および関係者の皆様に感謝申し上げます。ご協力ありがとうございました。


2015年6月17日水曜日

パキスタンダンスを体験して

 
6月17日水曜日のカラチタイムは、PNCA(Pakistan National Council of the Arts)のオフィスにお邪魔して、パキスタンの伝統的な舞踊であるパキスタンダンス、パキスタンの伝統的な楽器、音楽に触れる体験学習を行いました。まず学校で、事前学習です。パキスタンの音楽文化について概要を学び、出発します。

 
PNCAのみなさんに元気にあいさつしたら、早速伝統音楽の演奏を聴かせていただきました。アコーディオンのような鍵盤楽器ハーモニウムと、二つの太鼓を組み合わせたタブラという打楽器の伴奏に合わせて、アシフ先生が歌います。演歌のような節回しと、6拍子から4拍子に変わる独特のリズムに、食い入るように見入る児童生徒たち。

 
次は15世紀のムガル帝国時代から伝わる舞踊。女性のダンサーが裾の長い衣装で踊ります。指の先、爪の先までなめらかに、意思を伝えるように動く繊細さと、細かくも力強いステップ。タブラだけのシンプルな伴奏。ゆっくり始まった曲は、徐々にスピードを上げていきます。踊りが終わると自然に拍手が起こりました。

 
次はシンド州の舞踊、「Ho Jamalo Dance」。戦いに向かう戦士たちが戦意を高める曲と演舞であるとのアシフ先生の言葉でした。日本チームも教員と保護者が参加し、ダンサーのみなさんと一緒に合計7人が輪になって、フォーメーションを変えながら踊ります。時に声を出したり、手をたたいたり。気持ちが高揚するような速いテンポで、踊り手も観客である子どもたちからも、自然に笑顔がこぼれます。

 
集中して見ていたからか、すごくお腹がすいてきたな・・・というところで休憩タイム。ジュースとスナックをごちそうになりました。遠慮なくいただきました。食べながらも感想を言い合ったり、スタッフのみなさんからいろいろと成り立ちなどについてうかがいます。

 

 食べて一息ついたら、楽器を体験させていただきました。タブラ、ハーモニウム、フルートの周りに集まって、プレイヤーのみなさんに話を聞いたり、思い思いに演奏したり。それぞれの楽器の材質や特徴、プレイヤーの練習の様子なども聞くことができました。ハーモニウムは鍵盤を押せば音が出ます。タブラは叩けば音が出るのかと簡単に考えて叩いてみると、なんだか響きがなく、こもった音しか出ません。もっと難しいのはフルートです。どのように息を吹き込めばいいのか、みんなで悪戦苦闘してもなかなかきれいな音になりませんでした。

 
その後はタブラとのセッションで、日本チームからインド舞踊を披露していただきました。手先の動き、手首のしなやかな動き、首の動き、表情など、繊細な踊りです。手の甲をくるっと返して手のひらから指先へ、動きは体の末端まで波のように伝わっていきます。PNCAのみなさんからも拍手が起こりました。最後は質問コーナーです。疑問についてアシフ先生に聞いて、明らかにすることができました。聞くのはやっぱり緊張するけど、勇気を持って質問した子どもたちの表情からは充実感が垣間見られます。「アーブカボホットボホットシュークリア(本当にありがとうございました)」というあいさつをして、記念写真をとってお別れしました。

 
パキスタン国内で、舞踊など文化的なものは日本にくらべてかなり優先順位が低くなっているのが現状です。その中でパキスタンの音楽文化の振興に携わっているみなさんの、担い手としての誇りが伝わってきました。体験活動を通して文化交流、文化の保全についても学んだ一日でした。PNCAのみなさんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

2015年6月15日月曜日

跳び箱も上達しました



 
6月15日月曜日は、業間体育の中で行ってきたマット運動の発表でした。開脚跳びから閉脚跳び、台上前転と少しずつ技の難易度を上げつつ、発表会に向けて練習してきた成果を出すことができました。
 発表は一人一人名前を呼ばれるところから始まります。視線が集まる場所で跳び箱をするのは初めての経験。緊張がこみ上げて来ます。でもそれぞれ目標をもって練習してきた技は、みんなの前できちんと発表することができました。思わず飛び出すガッツポーズ。安堵感と達成感で笑顔がこぼれます。
 これで跳び箱の授業は一段落です。運動技能の向上とともに、自信をつけることができた跳び箱でした。暑い中でしたがみんなで前向きに、元気に頑張ってきました。次週からは新たな内容に取り組んでいきます。

2015年6月11日木曜日

アルカイールスクール学校交流会

 

 11日木曜日は、アルカイールスクールの児童生徒12名と先生方をお迎えしての学校交流会でした。子どもたちはおそろいのKJSバックプリントTシャツに身を包み、お出迎えです。
 
  

 最初は小ホールで顔合わせです。どちらの子どもたちもちょっと緊張しながら、着席しました。みんなで座って、本校の子どもが歓迎の言葉を述べました。歓迎のセレモニーが終わったら、外国語活動による交流です。"Hello song"をみんなで歌い、自己紹介をした後、マザーグースから"PeasePorridge"を歌って、手遊びをしました。アルカイールスクールの子どもと日本人学校の子どもがペアになって、足をたたく・両手を打ち合わせる・お互いの手を合わせるの3拍子をとります。歌いながらの手遊びは、なかなかリズムに乗れないペアもありました。少し緊張がほぐれたところで、自分の名前が書かれた16枚のカードを交換します。交換しながらの言葉は「Nice to meet you」。みんなと握手して、自分の名前カードを全て誰かと交換したころには、かなり笑顔が見えてきていました。


 

 初めて会った友達の名前カードを縦横4マスの台紙に貼ったら、ビンゴゲームの始まりです。箱の中から名前のカードを一枚とって、その名前が自分の台紙に貼ってあったらマルをつけます。名前に縦横1列マルをつけることができたらビンゴです。あちこちから「Bingo!」という声が聞こえて、さらに「この名前はどう呼ぶの?」と交わす言葉も聞こえてくるころには、心の距離も縮まってきていました。

 
 休み時間には、みんなで校庭でドッジボールです。ルールがわからずぶつけ合いのようになる一幕もありましたが、少しやってみるとアルカイールアカデミー校の子どもたちもすぐ要領をつかみ、校庭にボールと歓声が飛び交いました。女の子も男の子も混ざって、大人数でボールを投げ合うのはカラチ日本人学校ではなかなかない機会です。パキスタンチームの運動能力と物怖じしない前向きな姿勢に押され気味の我らが日本チーム。みんな笑顔で楽しみました。トイレに行って、水を飲んで一休み。ドッジボールで汗だくになって、次はいよいよ「だるまさんがころんだ」です。





 練習を重ねた説明はバッチリ決まりました。恥ずかしがることなく、みんなが元気いっぱいに役割を果たしていきます。その説明が良かったせいか、アルカイールスクールのみんなが要領がいいせいか、鬼が「だるまさんがころんだ」と言っている間にその背中に近づいていく姿は、まるで最初からルールがわかっていたかのよう。「だ!」と振り返るまでに鬼の背中のすぐそばまで近づいてきてしまい、鬼はなかなか動いた子の名前を呼ぶことができません。そこで自称だるまさん転んだ日本代表、プロフェッショナル鬼、金澤教諭の登場。振り返るフリなど小賢しいフェイントを駆使する鬼のテクニックにだまされて、ふらふらっと動いてしまう子どもたち。次々と名前を呼んで行きます。長くつながっていく子どもたちの列。このまま鬼にみんな捕まってしまうのか!と思いきや、一気に接近してきたアルカイールスクールの子どもにタッチされ、見事鬼は成敗されたのでした。



 


 


 みんなが笑顔で楽しんだ交流会も、いよいよ終了のセレモニー。"Good-bye song"を歌って、お土産のお菓子を日本人学校の子どもたちが手渡し、さらに準備していたウェルカムカードをアルカイールスクールの先生に渡したら、いよいよお別れです。バスに乗って帰るみんなを、日本人学校のみんなで笑顔で見送ったのでした。「See you next time」ということで、次の機会にまたすぐに会えるはず。楽しい2時間の活動ができました。
 
 交流することそれ自体に重きを置き、意義を見いだした第1回目の交流。みんなで楽しみ、どのようにすれば自分の気持ちが伝わるか、工夫して計画し実行することができました。次回は今回の活動を振り返り、課題を見い出すところから始めたいと思っております。第2回目の活動がどのようなものになるか。次回も有意義な活動ができるように計画していきたいと考えております。今回の活動のために尽力いただいた関係者の皆様、アルカイールスクールの皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

2015年6月9日火曜日

カラチでだるまさんがころんだ

 9日火曜日のカラチタイムは、11日に学校交流会でお迎えする現地の小中学校、「アルカイールスクール」学校交流会に向けての準備を前半に、後半には再来週のカラチタイムで行うバナナ狩りの事前学習を行いました。
 学校交流会ではアルカイールスクールの児童生徒と一緒に、「だるまさんがころんだ」を行おうと企画しています。「何て話をすれば、相手に分かってもらえるか」「どうしたらみんなで楽しくできるか」を考えながら、説明の練習を行いました。みんなで楽しくできるのか?カラチでだるまさんがころんだは果たして成功するのか?本番はあさってです。
 後半はバナナ狩りに向けて勉強です。カラチの果物についてみんなで情報交換をしました。「ぶどうは緑色のところが甘い」「葉っぱが付いた生のライチがおいしい」「マンゴーは安くておいしい」など、それぞれの生活経験からいろいろな意見が飛び出します。その後、バナナについての説明を聞いて、考えました。最後に、バナナについての疑問をワークシートにまとめました。「どのくらいバナナを出荷するのか」「一本からどのくらいのバナナができるのか」「どこにどのように出荷するのか」「大変な仕事は何か」など多くの疑問が出てきました。実際に聞いて明らかにするのが楽しみです。


2015年6月5日金曜日

安全訓練第3回

 1日月曜日の6校時は、トランシーバーによる安全確認をメインにした安全訓練を行いました。校門からのサイレンの吹鳴、次いで避難の放送が入り、授業中の児童生徒たちは速やかに避難室に避難しました。その後避難室に備蓄してある食料、飲料水、無線やトランシーバーなどの物品の確認を行い、鉄扉の施錠と解錠を実際にやってみました。全て確認したら、トランシーバーによる交信の練習です。前回の安全訓練で練習した無線の通話を、一人一人が行いました。安全な場所への避難から、安全を確認し外に出るまでの行動が、一連の避難行動と言えると思います。実際に使うことがないことを祈りつつ、いつでも命を守るために必要な行動が取れるよう、これからも必要な活動を準備計画していきます。

2015年6月2日火曜日

和楽器鑑賞会~金子純恵先生をお迎えして

 6月に入りました。早くも一学期折り返しです。毎日暑く、朝や休み時間、帰りと、外に出るとすぐにシャツの中で汗が流れてくる日々です。が、カラチ日本人学校の子どもたちはますます元気に勉強に運動にがんばっています。

 6月1日月曜日は和楽器鑑賞会でした。箏と三味線の大家で、ジャズの要素を取り入れながら曲作りも行い、世界各国に招かれての文化交流活動も精力的に行われている金子純恵先生をお迎えしての2時間でした。箏と琴の違い、箏の歴史、箏の部位の説明から始まり、「六段調」「鳥のように」の演奏。「序」「破」「急」のリズムの変化を教えてもらい、確かにその通りにどんどんスピードが速くなり静かに終わると、「おおー」と感心したような声が自然と漏れ聞こえてきます。左手で弦を押さえて音に変化をつける「六段調」。左手でハープのように弦をはじく「鳥のように」。時代とともに曲調、さらに箏の技術の変化と、それを前提とした曲そのものの変遷を説明してくださいました。

 さらに三味線の演奏に移ります。猫や犬の革を使うという説明に、ちょっと意外な表情の子どもたちでした。「鷺娘」の演奏は唄と三味線の両方で行われました。箏とは違う雰囲気に、子どもたちも大人たちも引き込まれました。唄の主人公である鷺娘の悲しみ、そして悲しみが怒りに変わるというストーリーが、確かに曲調の変化に表現されています。唄と演奏のテンポが速くなり、大きな音になると、みんなより演奏にぐぐっと引きつけられます。演奏が終わってから、演奏したのは曲の一部で、「鷺娘」全体では30分の曲であると聞いて驚いたみんなでした。

 最後は本校のドライバーでタブラという太鼓の名人ウイリアムさんと金子さんの箏による、「さくらさくら」の合奏でした。詩を黒板に書いてもらって、みんなで歌いながら演奏を楽しみました。箏とタブラの音はしっかり調和していて、歌っていても大変心地よい瞬間でした。最後は質問コーナーでしたが、大人の方が興味津々で質問してしまいました。毎日8時間は楽器に触れているという金子先生の言葉に、大人も子どもも「さすが」「やっぱりそういう血のにじむような努力が必要なんだ」と納得。しかしそれに続く金子先生の言葉「でも楽器が大好きで遊びのような感覚なので、ストレスはないんです。」にはその道を極めるということの秘訣が隠されているような気がして、心に残る一言でした。

 児童代表が感謝の言葉を述べ、花束を贈り、さらにアカペラで校歌を歌って感謝を伝えました。その道の達人の奥義によって、日本文化の精神に触れる貴重な経験をしたカラチ日本人学校のみんな。日本にいてもなかなかこうした体験はできません。金子先生に心から感謝し、みんなでお帰りになるバスを見送ったのでした。金子先生をはじめ、このような機会を設けてくださったみなさま、本当にありがとうございました。