カラチの自然について学ぶことは、カラチタイムの大きなテーマの1つです。
カラチの自然を知る上で、ハレジ湖へ行って自然観察したいという希望は
ずっと前からありましたが、治安面の不安からなかなか実現しませんでした。
しかし今年、長年の夢がかない、実現する運びとなりました。
関係各位の方々、ご理解・ご協力いただき、本当にありがとうございました。
ハレジ湖は、カラチにある人口の湖です。
元々は小さな自然湖だったのですが、
カラチ市民の水がめとして
大きく造りかえたそうです。
今ではその役目を終え、鳥などいろいろな生き物の
大切な住みかとなっています。
1977年ラムサール条約湿地にも登録された、
大変貴重な場所なのです。
さあ、双眼鏡を片手に、ハレジ湖へ!
バスに揺られること約2時間。
悪路でややぐったりとなりながらも、車を降りると
かわいい鳥が出迎えてくれました。
まず、湖の周りを散策します。
湖岸に立つと、向こう岸がはるか彼方に見えるくらい大きなハレジ湖。
いろいろな鳥の姿は見えますが、目視ではなかなか特徴がつかめません。
いざ、モーターボートで湖へ!
います、います!
黒や白や大きいのや小さいのが、
モーターボートの音に驚いて一斉に飛び立ちます。
今はちょうど渡り鳥達が来ている時期で、種類も豊富です。
双眼鏡で見てみると、くちばしの色の違いなどもよく分かります。
ハレジ湖には、ワニもいます。
湖の中では姿を見ませんでしたが、
ちょっとしたスペースで大きなワニが飼われており
間近で見ることができました。
エサやり体験もできました。
陸の上でのんびり日光浴をしているときは、
まるで置物のごとく微動だにしないワニが
餌が投げ込まれた水音を聞いたとたん
素早い動きで水中に入っていきます!
あまりの迫力に、びっくり!
みんなから歓声(というより悲鳴?)
が聞こえました。
カモやガチョウのエサやりも体験しました。
やっぱり、こっりの方がかわいい?!
観察後は、質問タイムです。
進んで質問し、熱心にメモをとる子どもたちの姿に
成長を感じました。
近年ハレジ湖の汚染が進み、
飛来する鳥たちも減少傾向にあるようです。
地球規模で同じ問題を抱えているんだなと
感じました。
ハレジ湖では、貴重な自然観察体験ができました。
地球に住む生き物として、人間はその他の動物と共存できるよう、
努力しなければならないなという思いを新たにしました。
見たかったペリカンやフラミンゴは見ることができませんでしたが、
きれいなカワセミを見ることができました!
近くのボートの上にしばらくとまり、
まるで私たちにその美しい姿を
見せてくれているかのようでした。
おかげでじっくり観察することができ、大満足!
日本のカワセミより体が大きく、
色も少しちがうようでした。
日本の生き物と比較するなど、
子どもたちの学習の幅を広げることができるのは、
日本人学校ならではの活動です。
本当にうれしく、楽しいです。
今年度カラチタイムで郊外へ出るのはこれで終わりです。
いろいろなところへ出かけて、カラチについてたくさん学びました。
「体験的に学ぶ」ことを大切にして活動してきたカラチタイム。
治安面での不安材料が多いカラチにあって、これほどの活動ができるとは感激です。
それも、総領事館や日本人会、現地の人々の理解や協力あってこそ。
本当にありがとうございました。
これらの活動は、子どもたちの中にたくさんの種をまきました。
その種が大きく花開くよう、学校もしっかり取り組みを工夫していかねばならないと
気持ちを引き締めています。
来年度もどうぞよろしくお願いいたします。