2014年12月19日金曜日

2学期終業式

2学期が終了しました。
2学期は、運動会や研究発表会などたくさんの行事がありました。
児童達にとっては、全ての行事が初めての体験でした。
1つ行事を乗り越えるたびに、
驚くほどに成長を遂げる姿を見るにつけ、
準備や練習の大変さも吹き飛び、大変うれしく思いました。

修業式の前日、それぞれが2学期にできるようになったこと発表しました。

2年生は、「こきりこ節」を歌いました。
運動会や研究発表会に向けてたくさん練習した歌です。
初めは音程やリズムをとるのがなかなか難しかったですが、
今では大きな声で上手に歌うことができます。
歌を歌うことがだいすきになりました。
「こきりこ節」は、大好きな日本の歌の1つになりました。


4年生は、リコーダーの演奏をしました。
これも「こきりこ節」です。
初めてフラットの付く音が入った曲を演奏しました。
初めはうまく指が動きませんでしたが、
何回も練習をして上手に演奏できるようになりました。
また、フラフープを上手に回せるようにもなりました。
発表は、リコーダーとフラフープの合わせ技を披露しました。
みんなびっくり、大爆笑!でした。

5年生は、漢字の読み取りを発表しました。
2学期になってから、たくさんの漢字を習いました。
読み書きできる漢字が、確実に増えています。
でも、だんだんと画数も多く難しい感じが多くなっているので、覚えるのも大変になってきています。
発表では、1問も間違えることなくスラスラと読むことができました。
みんな拍手喝采でした。

今年度も、いよいよ3学期を残すのみとなりました。
短い期間ではありますが、子ども達がどんな成長ぶりを見せてくれるのか
今からとても楽しみです。

2014年12月18日木曜日

2014年12月13日土曜日

研究発表会

カラチ日本人学校では、2学期に大きな行事がいくつかあり、
そのひとつが研究発表会です。
研究発表会では、カラチタイムの時間に
カラチについて個人的に研究したことを発表する会です。
この日に向けて、それぞれが熱心に研究を進めてきました。
2年生は、カラチのマサラについて研究しました。
マサラとは香辛料のことです。
パキスタンの料理には、いろいろな香辛料が使われていて、
みんないい香りがする辛い食べ物が大好き。
そこでマサラの秘密について研究することにしました。
4年生は、カラチに来る前からカラチのフルーツを食べることを楽しみしていました。
来てみて、そのおいしさにビックリ。
大好きなフルーツを使ったおいしいジュース作りの研究をしました。
5年生は、日本の学校に通っていたときに飲んだ日本の水と
カラチの水との違いに注目しました。
普段使っている水は、いったいどこから来ているのか調べることにしました。

当日がやってきました。
全員が初めての研究発表会です。

前日が治安の関係で臨時休校になってしまい、今日もできるかどうか分からない
という状況でしたが、たくさんの人たちが見に来てくださいました。
準備は万全とは言えませんでしたが、
初めの言葉も太鼓も、みんなで協力してがんばりました。


いよいよ特設テントで個人発表です。
まずトップバッターは2年生です。
マサラにはたくさんの種類があり、それぞれに特徴があることや
いろいろな国からきていることなどについて発表しました。

マサラを使ってカレーも作りました。
マサラは、自分でブレンドした本格的なカレーで、
とてもおいしいと、みんなにも好評でした。
マサラには、食べ物を辛くおいしくする秘密があることが
会場のみんなにもよく分かる発表でした。
発表の様子も堂々としていて、
とても9月に入学したばかりとは思えない立派な姿でした。

次は4年生です。
まず、カラチのフルーツやジュース事情について調べたことを発表しました。

カラチはフルーツが豊富に採れるので、フレッシュフルーツをその場でジュースにしてくれるフルーツジュース屋がいくつもあります。
特に4年生がこだわるフルーツのバナナは長期保存ができないので、
バナナミルクシェイクは、みんなフレッシュのものを好むことも分かりました。
ジュース屋さんに取材したり、試作したジュースを飲んでもらってアンケートをしたり
して、栄養満点でおいしいバナナミルクシェイクを完成させました。
人にはそれぞれ好みがあることや、みんなにおいしいと言ってもらうためには
いろいろな工夫をしなければならないことが分かりました。
大変実りの多い研究でした。

最後は5年生です。
私たちの生活には欠くことのできない水について調べました。

カラチの水事情は、どうして日本とちがうのか?
その理由について迫りたいと考えたからです。
まず水はどこからくるのか、蛇口から辿りました。
水はパイプを通ってタンクから来ていることは分かりましたが、その先は?
川からだと予想をし、浄水場へ調べに行きました。
浄水場へ行って、カラチの水はインダス川から来ていることや
いろいろな方法で水をきれいにしていることが分かりました。
身近な水ですが、みんなが知らないことも多く、
初めて分かったことがたくさんあったと言ってもらえました。

カラチタイムでは、今年綿花を育てました。
収穫した綿から糸を紡ぎ、小さいながらも布も作りました。
そこで、綿花についてもっとみんなにも知ってもらおうと
運営委員長に特別講演をお願いしました。

運営委員長は、綿花について見識が深く、また綿花を通じて長くパキスタンと日本をつなぐ仕事をされてきました。
講演では、パキスタンの綿花産業がもつ特徴や課題について詳しくお話しいただきました。
また、その課題を何とか克服して、パキスタンの綿花産業をもっと発展させたいという強い思いも伝わってきました。
お忙しい中、快く講演を引き受けてくださいまして、本当にありがとうございました。

休憩の時間には、2年生が研究したマサラを使ったカレーと
4年生が研修したバナナミルクシェイクを皆さんにも試食していただきました。
とってもおいしい!と大好評でした。

いろいろとバタバタしましたが、来てくださった方々から
「会場やその他から、手作りの温かい感じがするいい会でした。」との
感想をいただきました。
こうして支えてくださる方々があってこそ成り立つ活動なんだと
改めて感謝した会でもありました。
皆さん、本当にありがとうございました。

2014年11月30日日曜日

カラチ日本人会運動会

11月最後の日は、待ちに待ったカラチ日本人会運動会です。
日本人学校の児童数が少なくなっているので、
今年は運動会の主軸を少し大人よりに移しての開催です。
でも、少なくても日本人学校の児童たちは元気いっぱいがんばります。

いよいよ開会です。
紅白の応援団長を務めるのは、日本人学校の児童達です。
宣誓のセリフも練習の成果が出て、バッチリ決まりました。


今年は3・3・7拍子などを取り入れた応援で、団長達がリードします。
出場しない競技の間は、それぞれのチームの応援もがんばりました。


いよいよ競技スタートです。。
児童達が出場するのは、長縄や障害物競争、玉入れなどです。


長縄は、初め全く跳ぶことができませんでした。
しかし、練習に練習を重ね、
当日紅組は50回以上、白組も20回以上跳ぶことができました。
大健闘です。

今年から競技に加わった「台風の目」や「棒引き」も盛り上がりました。
初めはスピードについていけず、途中で棒から手が離れてしまうことがあったり、
アウトコースの子どもは吹っ飛ばされそうになったりしていましたが、
とても上手に競技している姿が見られて、とてもうれしかったです。

最後は、紅白対抗リレーです。
子どもから大人にバトンが渡されます。
初めは紅組がリードしていましたが、結局リレーを制したのは白組でした。

結賞が決まる綱引きは、新しい綱で競技しました。
(昨年は競技中綱が切れるというハプニングがあったそうです!)
2回戦終わって引き分けとなり、選抜チームでの3回戦。
勝ったのは紅組でした。


総合優勝は、紅組という結果で幕を閉じた、今年の日本人会運動会。
児童達は3人という少ない人数で、太鼓の演奏もがんばりました。
カラチの空の下、こきりこ節の歌声や笛の音が響きました。
初めは「本当に演奏になるだろうか・・・」と心配しましたが、
力強くみんなの心に届いたと思います。

運動会を初めて経験した児童もいました。
忘れられない大切な思い出ができました。
いろいろとご協力くださった日本人会の皆様、ありがとうございました。


2014年11月24日月曜日

2014年11月17日月曜日

2014年11月6日木曜日

綿花を育てて糸を作ろう~工場見学編~

自分達が育てた綿花から糸を作り、
小さいながらもしおりを作ることができたKJSの子ども達。
一言で「布を作った」といっても、それまでには様々な苦労がありました。
みんな「布を作るって大変だな。」と痛感しました。
だからこそ、むくむくと疑問がわいてきます。
『僕らが着ている服の布は、こんな感じじゃないぞ?』
『他のところでは、どうやって布を作っているんだ?』

そんな子ども達の様子を知り、
それならばと協力を申し出てくださったのは、我らが運営委員長!
お付き合いのあるデニム工場を見学できるようアレンジしてくださいました。
やったー!

工場へ行く前、運営委員長F氏から繊維や布についてのお話を聞きます。
繊維には天然繊維や合成繊維があること、
布にはいろいろな種類があることなどを、
写真や実物を使ってとってもわかりやすく説明してくださいました。
 

なるほど、みんなで縦糸を持ち、横糸を上、下と通していくと布が姿を現しました。
デニムは「綾織り」という織り方で織られている布だということも教えていただき、
いざ、出発!

ついたところは、工場地帯にある大きな工場です。
そこに、ありました!原綿の山です!

大きな部屋の天井に届くのではないかというほど、綿が積まれています。
この綿は、全てパキスタン国内のパンジャブやシンドから来ているそうです。
さすが綿花の生産量世界第4位ですね。
また、工場の人曰く、パキスタンの綿は質がいいそうですよ。

この綿は、大きな機械で工場の2階へと吸い上げられます。
そこで、ゴミや汚れを落として、きれいな綿になっていきます。
多少の種が残っていても、その大きな機械でより分けられるそうです。
あんなに大変だった綿繰りが、あっという間に・・・

その後、綿の繊維の向きをそろえてふわふわにする機械の中を通ると
太めの綿のロープのようなものができます。
わざわざ機械を開けて、中を見せてくださいました。
綿はいつまでも頬ずりしていたくなるほど、ホントにふわっふわ!



この後、綿のロープは何本も合わせてよりをかけ、だんだんと糸になっていきます。
次の階へ移動すると、そこでは大量の糸巻き棒にすごい勢いで糸が巻き取られています。
速すぎて、一体何が起こっているのか近くで見ても分かりません。

これまた圧倒されながら、別の棟へ移動します。
こちらの棟では、紡いだ糸を使って布を作る工程へ入るのです。
まず、縦糸を巻き取っていくのですが、その数がなんと数千本!
その縦糸が、ゆっくりインディゴの中に入って出てきます。
真っ白だった糸が、あっという間に濃い藍色に染まっていきます。
染められた糸は、天井高くまで上がっていき、また戻ってきます。
そうして染めては乾かし、洗っては染め・・・を繰り返すのだそうです。








縦糸が染まれば、いよいよ織布です。
あらかじめ説明は受けていましたが、布を織るときの音といったら!
他の人の話が全く聞こえません。
機械が、これまたものすごい勢いで布を織っています。

「ああっ!」布を織っている工場内で、炎が見えます!
「火事?!」いえ、違います。布の端の始末をするために燃やすんだそうです。
いろいろとユニークな機械がたくさんあります。

出来上がった布は、こうして形を整え、洗い、乾かされます。
そして、何人もの人達によって厳しく品質をチェックされ、
合格したものは、晴れて出荷となります。
きれいにビニールで包装された大きな布が、滑り台を滑って階下に降ろされます。
待ち構えているトラックに積まれ、無事出荷されていきます。


見学後は、質問タイム。
聞きたかったことがたくさん聞けて、大満足。
ここでできたデニムは世界品質で、世界の各地へ輸出されているそうです。
また、一番困るのは停電だと教えてくださいました。
たくさんの機械を動かすためには、電気がたくさん必要ですね。
停電したら一大事なので、ガスの自家発電システムを備えておられるそうです。

とっても勉強になった、工場見学。
私達があんなに大変だったことも、
工場では機械がいとも簡単にやっていて、とても驚きましたまた、その機械の多くが日本製と分かり、
日本の技術力のすごさに、ちょっと得意な気持ちにもなりました。
手作業とは全く違うように見えて、
綿繰りから織布まで、実は全く同じことをしているというのもよく分かりました。
はぁ~、綿花って本当におもしろいですね!

今回も、いろいろな人の支えがあり、私達の活動や学びがありました。
関わってくださった全ての皆さまに、感謝します。
本当にありがとうございました。